あおり運転にどう備えたらいい?

高速道路上で無理やり車を止められ死亡事故につながった事件があり、あおり運転が社会問題として取り上げるようになったためです。
あおり運転をした加害者が威嚇や暴力をふるう映像を見たりするとひとごととして簡単に見過ごすことができない気がします。
もし、自分がそのような状況に陥ったらどのような対処ができるだろうかなどを考えてしまいます。
日頃、車の運転をする方や同乗する機会が多い方などはあおり運転に対する適切な対処の方法や予防方法をあらかじめ知っておいた方がよいでしょう。
それにより実際にそのような場面に遭遇したときにパニックにならず適切な対応をとるのに役立つことでしょう。
目次
- ○ あおり運転対する最近の動向
- ・あおり運転とは?
- ・あおり運転の厳罰化
- ・摘発件数と傾向
- ○ あおり運転の対処法
- ・あおり運転をする人間の心理
- ・あおり運転への適切な対処とNG行為
- ○ ドライブレコーダーによる予防
- ・ドライブレコーダーの効果
- ○ ドライブレコーダーの適切な選び方
- ・録画範囲
- ・解像度
- ・夜間の撮影
- ○ まとめ
- ・参考
あおり運転対する最近の動向
あおり運転とは?
あおり運転というと後ろから車間距離を詰めて相手にプレッシャーをかけるような行為のイメージがありますが、実際はそれ以外にもあおり運転の対象になる行為があります。
どちらかというと妨害運転といった意味合いの行為を指していると考えた方が適切で、
車間距離を詰める行為のほか、急ブレーキや幅寄せ、むちゃな追い越し、蛇行運転、
執拗なクラクションやパッシング、無理やり停車させるような行為などで相手の運転を妨害する運転を指しています。
あおり運転の厳罰化
令和2年道路交通法が改定されあおり運転を妨害運転罪を適用することが新たに規定されました。
あおり運転をした場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金、減点25点で免許取り消し(欠格期間2年)、さらに高速道路で停車させるなど著しい危険を生じさせた場合には、
5年以下の懲役または100万以下の罰金、減点35点で免許取り消し(欠格期間3年)が課せられます。
外部リンク:STOP!あおり運転!!(警察庁)
摘発件数と傾向
警察庁によれば道路交通法が改定されてからの1年間であおり運転で摘発された件数は、
100件で人身事故は23件起き1人が死亡しました。
注目する点としては摘発された96件のうち、ドライブレコーダーが活用されたのが93件で9割に昇る点です。
ドライブレコーダーの映像が摘発に大きく関与していることがわかります。
見方を変えればドライブレコーダーで録画していないために摘発できなかった事例が隠れているのではないでしょうか?
あおり運転の対処法
あおり運転をする人間の心理

あおり運転をする人はどのような心理状態でそのような危険行為をするのでしょうか?
車の運転中はだれでも気が大きくなる傾向があるようです。
それは普段の自分では出せないスピードが出せ、車体という固いガードで守られていることで自分の能力が高くなったと錯覚する傾向があるためのようです。
その精神状態で自分が受けたちょっとした「被害」をきっかけに、懲らしめてやろうする歪んだ「正義感」が膨らんで、執拗に追い掛け回すに至っているのではないでしょうか。
ただし、誰もがみんなそのような行動に走ってしまうわけではないので、そのような行動を取り易い人がいるということでしょう。
あおり運転への適切な対処とNG行為
さて、あまり考えたくありませんが、自分があおり運転に遭遇してしまった場合、
どのように対処すればいいでしょうか?
まず、車を安全な場所へ避難して相手をやり過ごすことができないか試してみます。
安全な場所とは高速道路であればサービスエリアやパーキングエリア、一般道路であれば人の多い駐車場もしくは警察署などが適していると思われます。

車を止めた場合に相手も車を止めて出てきた場合は窓を閉めドアをロックして外へは出ずに110番通報して警察が来るのを待ちます。
例え相手が興奮して、窓をたたいたりドアを蹴るなどしても取り合わずにじっとしていましょう。
ドライブレコーダーがある場合は映像は重要な証拠になるので必ず録画をしておきましょう。
録画終了後は上書きされないように電源を切るなど録画映像を保護しましょう。
携帯などのカメラを向けて相手を撮影するのは余計相手を刺激してしまう恐れがあるのでやめておきましょう。
その場合はカメラは向けず音声だけ録音しておくのが良いでしょう。
音声だけでも重要な証拠となります。
ドライブレコーダーによる予防
摘発されたあおり運転のうち9割がドライブレコーダーが活用されていたことからドライブレコーダーは非常に有効なあおり運転対策であると思われます。
ドライブレコーダーの効果
・証拠能力
ドライブレコーダーの映像は警察の捜査や裁判での重要な証拠となります。
あおり運転の被害側と加害側の主張が相反する場合、やったやらないの水掛け論になってしまいますが、ドライブレコーダーの映像が残っていれば、あおり運転を立証することが容易になります。
逆にドライブレコーダーの映像がない場合は目撃者の証言が必要になるなど立証が難しくなってしまいます。

・抑止効果
ドライブレコーダーで録画されていることは相手にあおり運転を自重させる効果もあります。
ただし、録画されていることを相手が認識しないと効果がないので、
ドライブレコーダー録画中などのステッカーなどで明示することで抑止効果がアップするでしょう。
しかし、中には録画されていることを承知の上で余計に行為をエスカレートさせる人間もいるので、ドライブレコーダーを設置したからといって必ずしも安心できるわけではありません。

ドライブレコーダーの適切な選び方
ドライブレコーダーがあおり運転対策として有効なことはわかりましたが、どのようなドライブレコーダーを選ぶのが良いのか見てみましょう。
録画範囲
ドライブレコーダーを選ぶにあたり、重要なポイントとして録画された映像の証拠能力が十分であることが挙げられます。
録画された映像が証拠となるには、あおり運転行為を行っている状況がちゃんと映っていなければなりません。
後ろから車間距離を詰められてあおられたり、執拗なパッシングなどの行為に対しては車の後方の映像、
前方での急ブレーキや蛇行運転などには前方の映像、幅寄せには横方向の映像、
被害者への暴力行為などは室内の映像など、必要な録画範囲がそれぞれ異なります。
市販されているドライブレコーダーでは録画範囲が前方のみのものから全方位をカバーしているものまでさまざまですが、録画範囲が広いものほど価格も高くなります。

解像度
相手の顔や車のナンバーなど証拠として利用できるようにはっきり識別できるように映っていることが必要です。
ドライブレコーダーの映像の解像度が高いほどナンバープレートなどを識別するのには有利です。
最近では4K対応など高精細のドライブレコーダーも販売されています。
夜間の撮影
夜間での録画の場合、映像が暗くて証拠にならないこともあります。
最近のドライブレコーダーには夜間でも明るく鮮明に録画できる夜間対応のものも販売されています。
まとめ
あおり運転に巻き込まれないようにするにはドライブレコーダーなどの予防も必要ですが、
そのきっかけを作らないように運転することも大切です。
あおり運転をする人間は他の車のちょっとした行動をきっかけにして相手に対する敵意を持つ場合があります。
ちょっとした割り込みやクラクションなどたとえ自分はあまり意識していなくても相手にとっては気にさわる行為であることも考えられます。
高速道路で追い越し車線を流れの速度に合わない速度で走り続けるなども場合によっては相手をいらだたせる行為かもしれません。
そのような場合は思いやりの気持ちや譲り合いの気持ちをもって対応することが大切です。
そして、自分もそのような行為に合った場合にいらいらすることもあるかもしれませんが、深呼吸をするなど気持ちを落ち着けて安全第一で運転するように心がけましょう。
参考
関連のサイトの下記リンクも参照ください。
・ECサイト:防犯用品- 護身用品-ドライブレコーダー
・外部リンク:危険!「あおり運転」はやめましょう(警察庁)